独白

今日もどこかで誰かが死んだ。そう思いながら起きる朝はいつまで経ってもいいものではない。

誰かが死ぬのを見たことはあるか。俺は残念ながら、ある。

「オディリオくん、好きだったよ」

そんなことを言ってクソみたいに綺麗に死んでいった奴らばかりを見てきた。アホみたいだよな。何でこんなどうしようもない俺を、命削ってまで、好きだなんて言えるんだろうか。

そんな奴らを嘲笑うかのように俺の命は無駄に多かった。ちぎってもちぎっても、痛むだけで何も減りはしないゴミにイライラして、でもどうしようもなくて、仕方の無いままに俺は今日ものうのうと生きている。

あと1年。それで俺はもう誰のことも愛さなかった馬鹿みたいな奴だと言う烙印が押される。それでいい、それで良かったはずだったんだ。だって俺はいくつもの綺麗な華を散らして、それを見るだけしか出来なかったのだから。そうなったらもういっその事、どこか遠い場所で死んでやろうかとも考えていた。というか、その方がいいんじゃねえのかなと今でも思う。多分。

でもなんでだろうな。ひらりと舞い散るその花びらは赤と黒。そう、俺の命。救いようのない汚い命が散る日が来るなんて、思ってもいなかった。
散っていった奴らの中には知らねえ奴もいた。けれど皆、顔は覚えてしまっていた。頭ん中で離れねえんだ、好きだよ、だから生きてって、一生誰のものにもならないでって。
そんなこと言ってくる奴らにこの花弁を見せたら、どんな顔をされるんだろうな。そう思いながら今にも俺を殺そうとする目の前の殺人鬼に目を見やる。

「…悲しいの?」

そう首を傾げた彼女に、俺は愛を覚えてしまっても、いいのだろうか。今はまだ、この感情に身を委ねたって、いいのだろうか。
許しは、されないだろうな。