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孤独

※撤退済み企画での内容ですが、ログとして残しています餅搗さん宅 鬼灯 朱門くんお借りしています  神隠しとか、なんというか。超常現象?と呼ばれるようなものは、正直全然信じてなくて。 だってよくわからない。目の前…

※撤退済み企画での内容ですが、ログとして残しています  くらいくらいやみのなか。おれはひとり、ただただあるく。 ざわざわ、ひそひそ。汚らわしい、どこから来たの?どうせすぐしぬ、見て見ないふりしとけばいい。&nb…

※撤退済み企画での内容ですが、ログとして残しています  俺は無から生まれた。無から生まれた俺は有とならなければならなかった。有能な天族様。優秀な天族様。それは俺が求められたものだ。無はどうやら神というらしい。神は崇められ…

願い事

※撤退済み企画での内容ですが、ログとして残していますmegacoさん宅 普神 岳さんお借りしています 7月7日。日本で言えば、七夕。笹の葉に各々の願い事を書いた短冊を持ち寄って吊るし、願い事が叶うようにとお願いをする日。あとは…そ…

※撤退済み企画での内容ですが、ログとして残していますmegacoさん宅 ヴェルツォリさんお借りしています  やって、しまったか。ポロポロと涙の雨を降らす目の前の愛しい人に、僕は今、すぐに手を伸ばすことができない。その涙を…

「主さんは、海をどう思う?」彼の声はまるで穏やかな波のようだと私は思っていた。いつも、この慣れ親しんだ場所から見える本物のような海を見ながら伸びをして主、隣どうぞ!と元気よく声をかけてくれる彼は穏やかで、優しい優しい波。「…海?」「そう、海…

笑わない女

「お前はいつだって笑ってねえな」いつもの煙草を吹かしながら言う黒髪の男は、その緑の瞳を1人の女に向けて言う。細められたその瞳はその女に何を見ているのか。それはきっと、本人にしか分かりえないことである。「…そんなことないですよ」困ったように口…

まずい

「マジで不味い。なんでこんなん吸えんだ」ある任務の途中、少しの間できた休憩時間の喫煙所。そんな時に火をつけた瞬間取られたその煙草は、たった今その煙と共に文句を吐き出した男の手元にある。それ、俺の大事な一本なんだが。そういう言葉は仕方ないから…

届かない手紙

ねえ、元気にしてる?ふと思いついて書き出した手紙。それは誰かに届くことはきっとないだろう。わかってはいる。わかってさいるけれど何となく書き始めてしまった。そうなればなんだかもうなるようになれと思うのが昔からの僕の癖である。仕方がない。ここは…

この声が聞こえたならば

この世界には昔から年に一度、願い事を紙に書いて下げるという風習があるらしい。ディノスは楽しげにそう話す相棒を横目で見た後に、もう暗くなっている空を見上げる。今日は満点の星空だ。その空の上にいた時では見られなかっただろう、その数々の星達に思わ…

行方知らずの狂詩曲

「お前ピアノ弾けたの?」そう言ってノックもせずに無断で部屋に入ってきたのは掴みどころのない真っ白な男。その白の瞳は長年付き合いがある青い青年にさえ恐怖を与える。何せこの男の瞳の色は、透き通るような白ではなく、何もかも包み隠してしまうかのよう…

遅すぎた選択

『貴方は将来どんな風になるのかな』昔々、とある人に問いかけられた言葉。その言葉へ言葉を返すことはきっと今でさえも出来ないだろう。そんなことをぼんやりと思う。いつしか見なくなっていた鏡をふと見ると、忌々しい頬の痣が目に入って思わず鏡を殴ってし…